騎士道を捨てたピエロ

避雷金225

騎士道を捨てる

僕は騎士、市民を守り笑顔にする。

壱に市民を守れ 弐にここを守れ 参に味方を守れ 四に自分を守れ。

騎士道の掟。

化け物がでて、僕達が倒すと、市民は笑顔になる。

違う、違う、違う

僕がしたいのは、化け物倒し以外でみんなの笑顔を守ること。


ある日、ここアルシャバブにサーカス団がやってきた。

「ルーシャ、少し休んでいいぞ。そうだ、サーカスでも見てきたらどうだ?」

上官に言われ行ってみることにした。

とても面白く、みんなが市民が、本気で笑顔になっていた。

嗚呼、僕のしたいことはこれなんだ......

僕はすぐにショーから離れて仲の良い上官、アリアスに相談した。

「なるほど...まぁ、お前の悩みは前から聞いていたし。そうだな、お前の親父さんにでも聞いてみたら?」

「打首で済んだら楽ですね......」

「お前の親父さん怖」


アルシャバルに来たサーカス団がいなくなってから三日後、僕は騎士団長に呼ばれた。


説教かなとか思い、僕の最近の失敗を考えてしまう。

「ルーシャ=ナリアスク、最近アリアスから聞いたのだが、なにか悩んでいるそうだな。」

「はい、間違いありません。」

「そうか...」

騎士団長、クリスタル=リズトレアは少し悩んで口を開いた

「ルーシャ、君はきっと騎士以外の何かでみんなを笑顔にしたいのだろう?」

...団長にはバレていた。

僕はコクリとだけ頷いて団長の返事を待った。

「そうか......そうなのか...よし。こちらで少し考えておこう!ルーシャのやりたいことをやらなくてはならないからな!」

騎士団長は笑顔でそう言い、僕は息を呑む。

「っー、はい!ありがとうございます!!」

騎士団長は、ニカッと太陽のような笑顔を浮かべて僕を見送ってくれた。


同僚には「他の仕事でみんなを笑顔にしたいんだ」と伝えた。

「そうか、頑張れよ!」と言ってくれる人や「逃げるのか?」

と言うやつもいた。

応援してくれることはとても嬉しかった、否定されることはもはやどうでも良くなっていた。

僕は僕のやり方でみんなを笑顔にする

そう、決意は固く固く紐で何十にも結ばれていた。

でも、喧嘩することはあった。

お前には無理だと言わることを僕にはできると言って、殴り合いの喧嘩になることも多々あった。

それで僕の決意に気づいてくれる人もいた。

そして、僕が辞めるまで否定する人はいなく


とうとうが騎士団長が新しい道を用意してくれた。僕を象徴する水色と、騎士団の銀色のイヤリングをくれた。

さぁ、僕の新しい人生の始まりだ。

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2025年12月17日 12:00

騎士道を捨てたピエロ 避雷金225 @HK225

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