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概要
ウジウジ女の子でも、根性なしでも。全国大会にいけますか?
小学校を卒業して憧れの中学生となる主人公、中島理玖は美術室の中でキラキラと顔を輝かせていた。
絵の具の、少しツンとした匂いが鼻をくすぐる。彫刻刀で削られた木屑が部屋の角に集まっていた。机は今までの先輩の悪戯で傷だらけ。物を作るためだけの空間に、心を弾ませた。
ここで、美術部としていられるんだ。
……そう思っていたのに。
「陸上部に入りなさい」
その母の一言で、入部届には『陸上競技部』と滲んだ字が丁寧に書かれていた。
絶望、憧憬、畏友、悔恨、陶酔、怖気、喜悦、焦燥、そしてまた絶望。
運動が嫌いで、人見知りする少しだけ真面目な女の子が、青春を陸上に捧げる話。
※このお話はフィクションです。実在の人物、団体などとの関係は一切ございません。
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