このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(80文字)
一見コメディな導入から夫の異様な甘えは、過去の孤独と愛情への渇望の裏返しとして描かれている。妻の優しさが、夫にとっての居場所を形作っていく過程が丁寧に描かれ、夫婦という関係を育てる短編でした。
愛を増やしてゆきましょう。
旦那様であるアルヴィオは偉大な魔術師ですが、朝、妻であるネーヴィアに何故か巻き付いています。普段は立派なのにギャップが激しくて、ネーヴィアは不思議に思います。回想シーンではこれまでにアルヴィオの様子、ネーヴィアの様子が語られますが、お互いを想い合うシーンが印象的です。最後に巻き付いていた理由がわかり、2人が寄り添う姿にじんときました。
嫌われ婚約からの溺愛という流れ自体はこの話の本質ではありません。その過程のダイジェスト化が非常に上手く書かれており、かつこの話の本筋はハッピーエンドのその後と言ったところにあたると言えば良いのでしょうか。しかし、そのダイジェストがあるからこそ、ラストの結末が非常に重たく感動的なものになっており、より一層の溺愛と二人の人生を感じることが出来る素晴らしい作品です。
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