父との何気ない日々【短編コン、エッセイ】

野口マッハ剛(ごう)

ありがとう、お父さん。

 初めまして、マッハさんです。


 マッハさんは統合失調症です。


 10代半ばから幻聴や妄想が陽性症状としてあります。お薬を飲んで安定はしています。


 父はマッハさんの創作に前向きに応援しています。ゆっくりで良いから執筆頑張れよ。その言葉は暖かいものです。


 さて、父とはよくドライブに行っています。イオンや神社やお寺等々です。平成三十一年三月三十一日に御朱印帳をお寺で買ってもらいました。高槻市の神峯山寺というお寺でした。マッハさんはウキウキ気分でカッコいい御朱印を眺めています。


 ちなみに、根本山、神峯山寺は日本最初毘沙門天です。歴史は古く、西暦六百九十七年、修験道の開祖、役小角により開基。今でも高槻市の山中に佇む神峯山寺です。


 御朱印は神社とお寺の二つに分かれます。神社はあっさりとしたものです。お寺の御朱印はカッコいいです。語彙力の無さですね、マッハさんの(笑)


 それからいろんな神社とお寺の御朱印を集めに父とのドライブですね。京都や奈良や和歌山等々です。いやー本当に楽しかったです。


 さて、コロナ禍になります。日本どころか世界中の感染爆発。日本は○○警察という自粛の国民の監視の目がありましたね。マッハさんと父はドライブであちこち行きました(笑) 国道が車が走っていない。けっこう快適にドライブ出来ました(笑) その代わりに大阪ナンバーなので、他府県に行くと白い目で見られた記憶が(笑) 何にせよ、コロナのワクチンは一度も打っていません。コロナにかかっていないのは奇跡だなと。


 コロナ禍の落ち着いた頃に、マッハさんはB型作業所に通い始めます。やっぱり将来の不安があります。まずは週一の午前中から。ちょっとずつリハビリで、相変わらず父とはよくドライブに行きます。イオンや神社やお寺等々です。


 マッハさんはカクヨム短編コンを第一回目から応募中です。いやー、なかなか結果が出ないですね。でも、頑張ります。


 令和七年十月二十二日、父は他界しました。


 直接の死因は上顎の悪性のステージ4でした。最期は肺炎、緩和ケアのホスピスに転院三日目に亡くなりました。マッハさんは父の最期を看れました。涙が出ないのは四ヶ月間の介護が大変だったからですね。父の親戚も来てくださりましてお通夜。涙が出ない。マッハさんは疲れが溜まっていました。


 お葬式の最後のお別れ、棺の父に花を飾ります。その時です。綺麗な安らかな父の顔を見つめて涙が出ました。


 お父さん、今まで、たくさん迷惑をかけてごめんなさい。


 お父さん、優しい愛情をありがとう。


 お父さんの介護が出来て幸せでした。


 これからもお浄土で見守ってくださいね。


 父の法名は釋弘願(しゃく ぐがん)となりました。釋はお釈迦さまの弟子を意味するそうです。お父さん、カッコいい名前だね。良かったね。


 最後に一言です。


 お父さん、ありがとう。

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