概要
「来る」――その一言で、日常が割れた。
成功ゼロ、評価ゼロ、才能ゼロ。あだ名は“ゼロ音子”。
それでも御饌音子(みけねこ)は陰陽寮で踏ん張っていた。術は水晶が媒介。落とせば終わり、割れれば泣く。――なのに召喚実習は今日も空振り。
ただ一つ、家だけは勝っている。
丸っこい鳥の式神トトが「ねこさまー!」と起こし、洗濯し、お茶を淹れる。ゼロだらけの毎日で、そこだけがちゃんと温かい。
そのトトが攫われた。犯人は成績トップの司馬巻(しばけん)。夜の校庭で決闘、風神級の召喚。息が吸えない圧。
音子が折れる寸前、こたつから無愛想な少年の式神が出てくる。名前はゼロ。
「……来る」
その一言の次に来たのは、音子の逆転だった。
それでも御饌音子(みけねこ)は陰陽寮で踏ん張っていた。術は水晶が媒介。落とせば終わり、割れれば泣く。――なのに召喚実習は今日も空振り。
ただ一つ、家だけは勝っている。
丸っこい鳥の式神トトが「ねこさまー!」と起こし、洗濯し、お茶を淹れる。ゼロだらけの毎日で、そこだけがちゃんと温かい。
そのトトが攫われた。犯人は成績トップの司馬巻(しばけん)。夜の校庭で決闘、風神級の召喚。息が吸えない圧。
音子が折れる寸前、こたつから無愛想な少年の式神が出てくる。名前はゼロ。
「……来る」
その一言の次に来たのは、音子の逆転だった。
心の底からいつもありがとうございます。
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