子供から大人へと変わる特別な時期、物語だからこそ伝わってくる心模様。

『少女未満のわたしたち』シリーズ、最新作です!

女子と遊ぶよりかは男子と騒いで遊ぶのが好きな小学五年生・三木早苗は、二月のある朝、体にだるさを感じます。
それでも、今日を乗り越えたら明日は土曜日だと頑張って登校。
しんどさを感じながら1日を乗り切ろうとします。
無事に授業が終わり、友達の水島由衣と土曜日の約束をしていると、悪ふざけが好きな男子・西山が話に割って入り、ちょっかいを出してきます。
早苗は鬱陶しいとばかりに殴ってやろうとするのですが――。

成長期という、少女からひとつ大人に近づく時期をテーマした本作。
早苗の視点を通して、その心の機微を描いた筆致は本当に素晴らしいかぎりでした!
不安や戸惑い、というような言葉では形容できない気分や感情……その全てが物語を通して伝わってくるように感じました。

またシリーズを通して登場する人物たちの成長や幼さの残る言動に、すごく共感できます!
つい、自分が小学生だった頃を振り返ってしまうこと必至!
是非ともご一読を!!!




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