現代知識で無双する〜異世界に何故か転移してしまった女子高生、現代知識で無双中〜

かんたろう

第1話 ここはどこだ?




 んん?

 何故だか背中が痛いんだが……ちゃんとしたフカフカのベッドで寝てたはず無んだけどな〜。


 顔に何かが当たって鬱陶しいこともあり、目が開いた。───するとそこには大草原が広がっていた。


 ?


 ワッツ?


 どーゆーこーとー?


 見えるのはほぼ崖と言っていい程の急斜面の岩肌の山、そして、明らかに中世ですと言わんばかりの街。大きい壁に囲まれているみたいだ。私がいるここは草原で、少し丘となっていて、壁に囲まれている街の中を見ることができるようになっていた。

 しかし、どう見ても文明レベル低い。


 ここはもしかして海外なのか?だが、この時代にも城塞都市があるのか?

 う〜ん。

 いくら考えた所で答えが、出るわけじゃないし、あの街にいつまでみるか!



 そう、彼女は少しズレている。起きてた所は全く知らない土地だった。しかも、海外の可能性が高い。そんな状況でも、不安に駆られずに情報を得ていくスタイルで、明らかに治安が悪そうな所に直行していく彼女は佐藤花子さとうはなこ。一体全国にこの名前の人が何人いるのかと思っていまうくらいに普通の人間だ。


 そして、彼女は少し人見知りで、何か困ったことが起こってもなんとかなるという考えの持ち主で非常に困った人間である。そして、何より彼女の一番の特徴は仏頂面だということだ。感情は豊かな方なんだが表情筋は死んでいるみたいだ。しかし、彼女はこのことを冷静と履き違えている所もある。


 彼女は自称ハイスペックな女佐藤花子ー!




 街を囲んでいる壁には重圧な門がある。そこに向かって整備された道が繋がっている。街の反対側に向かっている道は遠くにある森のせいで途中から見えない。


 まあ、そんなことはどうでもいーわな。私は直ぐ家に帰ってネトゲの続きをしないといけないんだ。もうちょっとで最高ランクに昇格できるというのに…、神様はいたずらがお好きなのかな?ちょっと出て来なよ、私のグーパンの力の前には直ぐに無力になるわ。


 とそんなことを考えていた私は気が付くと壁の門の前まで来ていた。すると、門番のようなランスを持った中年2人が驚いたような顔を私に向けて話しだした。


「おい、やっぱり!」


「ああ、見たことがない感じの服装を着ていらっしゃるがあんな清潔感のある髪に服……貴族様だ!」


「だが、貴族様が来るなんて話あったか?」


「いや、これはもしかしたら…お忍びというやつかもしれん」


「ああ、なるほど!やっぱりお前頭良いな?」


 何か2人でコソコソ話しているようだが、小声なので聞き取れない。


「あの〜」


 あまり、会話は得意ではないのだが、仕方なく私が声をかけようと口を開いたら……


「「ようこそおいで下さいました!」」


 凄い勢いで直立不動の見事な敬礼を披露した。勿論、門番(?)みたいな2人が……


 え?

 これこそどゆこと?


 再び起きたときのような疑問が溢れてしまいそうだ。


 女子高生にこんな見事な敬礼を披露するとは……一体何事だ?そして、明らかに外国人の見た目をした男2人が流暢な日本語を話していることにも違和感を持った。


 ただの日本大好きおじさんだったら良いのだが……いや、何が良いのかは分からないが、取り敢えず入れてもらいたい。


 私がこの街に入りたいということを伝えようとしたところで門番(?)らしい2人が門の前をどいてくれて「「どうぞお入りくださいと演技かかったように」」2人声をそろえて私に言った。


 私の要望を察して直ぐに行動するとは……お前ら悪くはねぇ、良い筋をしてやがるなんてことを思いながら王様気分で門をくぐる。


 っていうか、さっきの二人まだ、私見て敬礼してやがる。


 くっ!これ以上はまずい!こんなに偉い人扱いされちゃうと性格がねじ曲がっちゃう自信がある!

 直ぐにここから離れよう。



 はえ〜。ふえ〜。もえ〜。


 え?今何してるかだって?噴水の端に座って黄昏でおります。お?


 朝日が昇り出す。


 今日良い日にな〜るかな?


 住民全員が日本語を喋り、見たことない文字を操り、ザ・中世といった感じの町中で一人お金も持ってませんけどね!


 良い日になるかな?


 あーーー!いーーーー!うーーーー!


 ちょっとホントにヤバい!ここからどうしよう!ベストなのは交番的な所を探して、そこで保護されることだけど……何処にあるんだ?というかあるのか?


 あるにはあるんだろうけど、こんな古臭いヨーロッパみたいな所にある治安維持を目的とした国の組織の迷子の対応なんて底が知れてるわ!


 建物の路地にたくさん生息しているホームをレスっている方達と同じになっちゃいそうなんだけだも?


 どうしてくれるんだ?ああ?ええ?


 心の中で凄んだところで何も変わりやしないだろうが……




 そこから、さらに五時間歩いた。そのおかげで衛兵がいる交番みたいな所は見つけられたが、迷子を助けてくれるような優しい感じではなかった。


 そして、今私の足は限界な近づいている。


 起きた丘からこの街までそして、この街の中を数時間歩く。全く運動をしていなかった私にはちょっときついですぜ。








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