昔話のような語り口で紡がれる、蜘蛛と人間の異種婚姻譚

ある日猟師の家にやってきたのは、彼に助けられた蜘蛛を名乗る美しい少女だった――相手の正体が蜘蛛だと分かると多くの人は逃げ出しそうなものですが、この猟師は違いました。蜘蛛を助けるほど気が優しく誠実な猟師は、恩返しをしたいという彼女を受け入れます。

ともに時間を過ごすうちに惹かれ合い、夫婦のように暮らすようになり、このまま順調に行くのかと思ったところで暗雲が……。
二人の幸せな暮らしを壊そうとする相手に蜘蛛の少女が取った行動とその結果は、愛があるからこそのものでしょう。

蜘蛛が苦手な人でもきっと楽しめる、種族を超えた愛の物語です。

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