魔力が減衰する森に、魔力が暴走する落ちこぼれ魔術師を連れて行ってみた

無くした記憶を探すガラクは、モラルよりも効率を優先しすぎた結果、冒険者ギルドから無期限の『立入り禁止』を言い渡される。
そんな彼に提示された復帰の条件は、「新入りの魔術師が独り立ちするまで付き添う」こと。
しかし、ここ『霧幻樹海』は魔力減衰の霧が立ち込める悪名高い「魔術師殺しの森」。
おまけに当の魔術師は、落第寸前でアカデミーを脱走した問題児。
あまりにも露骨な難題を前に、絶望に暮れるガラクだったが……

　「それで、お前。魔術はどれだけ壊滅的なんだ」
　「そ、その……な、なぜかいっつも暴発しちゃって……」

───制御不能の過剰魔力が、魔力を削ぐ森と奇跡的にマッチ！？