概要
どれだけ言葉を変えても、環は同じ言葉を発する。
主人公の循(じゅん)は、自分の部屋で短い時間をループし続けている。同じ部屋には親友の環(たまき)がいるが、「ウーパールーパーだった」「流れるプールで失くした」「五百円のやっすいやつをな」の三言しか発しない。循は焦りつつもループから抜け出そうとし、その過程で環が意図的にループを起こしている可能性に気づく。実は環の発した三つの言葉は循が死亡する直前の「思い出」に依るものだった。ループが終わり、現実世界に戻って来た環は、自分が作り出した「AI思い出選択機」の一部であるはずの循のことを思い返した。