怯え暮らせど日は只暮れる

ある日、突然にコーヒーの中に逆様の顔が
映り込む。勿論、自分の顔ではない、
天井から覗いているその顔には見覚えは
ない。それどころか、性別も分からない
残バラ髪に皺だらけの不気味な顔は

 予言をする。

告げる内容は多岐に渡り、瑣末なものから
重要なものまで……それは悉く

     外れる。

逆様の顔だからだろうか。

 そして顔は、又も 或る予言 をする。

逆張りの、その又逆を張る。
反対の反対は又反対になる…その、反対を

 恐れ慄きながら。

   あの顔は何だったのか。

結局、予言は当たったのか、それとも
外れたのか。何が悪かったのか。


 その 人生 は、何だったのか。

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