画面の奥に立ち上がる心の立体感

平面の世界から奥行きを見出す感覚が、とても静かに胸に沁みました。
短い言葉が見せる深さや、人の声の裏側に潜む感情を知っていく過程が、淡々としていながらどこか温かく、私にも恐らく他の読者にも思い当たる瞬間を呼び起こすだろうなと感じました。
画面越しの世界にも確かな重なりがあることをそっと示してくれるような作品でした。