day2 出発!
鳥の鳴き声とともに気持ちのいい朝を迎え起床する
今日は出発日だ。
早朝にさっさと行くとのことで集合時間が近い。
準備を済ませて門に向かってしまおう。
家にある大事な物と必要な物をバックに詰め込んで外に飛び出していく。
「ここに来るのももうしばらく無いのか…」
そう考えると感慨深いものがある。
マークこと俺は生まれも育ちもニアで、親は若い頃に死んでしまった。その後はホームレスのような暮らしをして大人になったら死ぬ気で働き今の暮らしを手に入れた。
長い事この街に居たものだ。
そう思考に耽っていると、何やら聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「あ!マークさーん」
レイの声だ。もう門についていたらしい。
「おはよう。早いね」
「やる事なかったので。さてさてそろそろ出発しますよ!」
そんな時俺は気付く。
「ま、待て。俺以外の移住する人は居ないのか?」
レイはビクッと反応する
「いやぁ、、、それが誰も声を掛けてくれなく、、、」
良く考えたら分かるものだ。
老人が多く、魔物も良く出る。人口も少ない。
こんな条件じゃ変人か、よっぽどの物好きでないと集まらないであろう。
まぁその物好きが俺なんだろうけど
レイが重い口を開き
「そんなことは置いておいてさっさと行きましょ」
と消え入りそうな声で言う。
俺も取り敢えず馬車に乗り込み出発の準備をする。
「準備出来ましたか?」
「あぁ」と短い返事を返す。
「運転手さーん。お願いしま~す」
と声を掛ける。奥からはいよと声が聞こえた後馬車が動き出す。
ここから2日かかるのであるから大層な長旅である
半日ほど経過した時レイが口を開ける
「暇なので村についての詳しい情報を教えておきますね。」
「ありがとう、助かるよ」
「まず地理についてから話しますね。僕らの村は山や川に囲まれた自然物資の沢山ある豊かな土地です。ただ、、、」
俺は察する。
「その山から魔物が多く涌くとかか?」
案の定「その通りです」
「ニアみたいな大きな街ならゴブリン程度たいしたことないんだろうと思いますが、若者が少ない村だとゴブリンの群れが来ると命が危ないんです」
レイの街は、思ったより大変な状況なのかもしれない。
「そうか、、大変だったんだな」
「そこで目を付けたのが都会だったんです。」
「僕はロクに教育を受けられなかったので村を守る術も思いつけず、どうしたらいいものかと。都会の方々であれば何かできることを思いつくんじゃないかって考えに至ったんです。」
困ったな、、、俺も初等部で知識が止まっている。
「お、俺にできることなら頑張ってやるよ。」
と苦し紛れにいう。
「ありがとうございます!」
レイはそう言えば、と呟き。
「話、変わるんですけどマークさんって魔法、どのくらい使えるんですか?」
魔法?ニアで二十五年暮らしてきて聞いたことのない言葉だ。
「魔法?聞いたこと無い物だな」
レイはえっと驚き言う。
「え?!魔法を知らないんですか!!」
すごい剣幕に驚きながらも返答する。
「あぁ。俺どころかニアの人々も知らないと思う」
困惑の混ざった声で魔法について教えてくれる。
「魔法は、僕のおじいちゃんご教えてくれたんです。水を出せたり、炎を操ったり草を操ったり、様々な事ができるものです。村の人達は普通に使っていたので皆さんも使っているとばかり、、、」
そんな人智を超えた力があるのかと俺は衝撃を受ける。
「そんなものが、、」
「な、なぁそれって俺も使えるのか?!」
と質問を投げかける
レイは不安な顔で
「やってみないことにはわかりません」と言う
「まだまだ村まで時間はあるので練習してみますか?」と聞いてくれる
願ったり叶ったりだ。勿論俺は
「宜しく頼む!」と即決した。
村に着く少し前になり、結果から言うと使えた。
修行内容は日記に書き留めることにした。
ーーーーーーーーーー日記ーーーーーーーーーーー
まずは魔力の流れを掴むという物をした。
魔力は暖かく集中すれば感じられるらしい。
それを捉える訓練だ。この訓練が一番苦痛で一番大変だった。半日ほど掛かった。
この訓練が終わり、魔力を放出する訓練をした。
魔力を掴めてしまえば此処からは簡単だった。
掴んだものを手の平から放出するだけ。
次はイメージである。
魔法で水やら炎やら出すにはイメージ力を強く持ち、魔力でそれらを構築するのだそうな。
これは回数をやりまくって少しだけ水を出すことに成功した。この後は魔力が切れて気絶し、目が覚めると村につく2時間前程になっていた。
魔力管理はしっかりとしようと思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書き終わったと同時にレイが
「あっ!あそこです!着きました!」
どれどれと外を見る
「うおっ」と思わず声が出る
見渡す限りの山、山、山だからだ。
「あの山たちの真ん中に村はあります。」
ここでおろして下さいと、レイは運転手に声をかけに行く。
「着いたのか?」
「いえ。此処からは歩きでしか行けないので歩きで向かいます。」
確かに木が多く馬車は通れない。少しガクッと落ち込むと
「大丈夫ですよ。もう着きますので」
少し歩いていくと、村がすぐそこに見える。
「着きました!まず村長に挨拶しに行きましょう」
確かに村に活気がなく、人が閑散としている。
この家です。と声をかけてくれる。
コンコンとノックをして家の中に入る。
「こんな遠くによく来てくれたね。村長のリクと言う」宜しくと手を出してきたため
「マークです」と言い此方からも手を差し出す
「うむ。宜しく」ささと言い
「今日は疲れたであろう。家を用意している。夜も遅いし大事な話は明日にしようか」
その言葉に俺は頷き案内に従い家に入る。
ベッドとキッチン、棚などの基本な物がある。
バックをそこら辺に置きベッドに飛び込む。
「疲れた、、、」と呟く
ニアから発ち新天地に来た。これだけで疲れるというのに魔法の練習までした。
体の疲れと眠気に身を任せもう寝ることにした。
今日はなんだかよく眠れそうだな。
そう、思った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
やっぱりまだ慣れないので一話ごとに書き方変わるかもしれないんですが見守ってくれると幸いです!!!!
俺の開拓物語 @ebitri
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