第4話 レトロキッズという発達障害

ユーチューブが好きだったが、最近、あまり見ない。

まったく見ないというのでなく、以前ほど見なくなった。

 わたしは、50すぎている。すこしまえまでは、

 5080問題といわれ、ひきこもりの多い世代とも言われた。

 ただ、出勤すれば、今後は、介護の問題が出てくる。

 親と距離をおけば、逆に介護が問題となってしまうと書いているのだ。


 ユーチューブで、ガンダムを制作する動画が人気だ。

 見ていておもしろいし、マニアックな話もとびかう。

 模造品の話もでてきてなつかしいなと見ていたが、

 これも発達障害ではないかと思えてきた。これが

 ユーチューブを見なくなった理由である。


もちろん、このテツオキッズという男が、親を介護しながら

すきま時間に模型を制作する孝行息子かもしれない。

しかし、模型が好きということは、模型制作中は、

ほっておかれたにちがいなく、肝心な期間に親との関係を築けないと

発達障害というか、愛着障害になりやすいらしい。


わたしは、家庭で会話がないし、父親がどうも

コミュニケーションが下手なものだから、小学校のクラスで

仲間はずれにされてしまったことがあった。あいつとは、

遊ばない方がいいとか、しゃべらない方がいいとでも思ったのだろう。

そういったとき、別段クラスというのは、複数の友人で構成されるから、

たとえば、その期間を利用して、女の子と友達になるとか

いろいろ選択はあったように思う。50をすぎると

いろいろな見方ができるものだ。


たまたま、夏休みと重なってしまい、非常に静かな夏休みだったように思う。

もちろん、子供同士だからまた仲直りして遊び始めるのだけれども

わたしは傷ついたように思う。心的外傷というやつだろう。


若いうちは、親も若いから目立たない問題だが、

親が老化して、からだが不自由になると、コミュニケーション力が問題になる。

だから、若いころから、子供とコミュニケーションする親は問題ないだろうが、

若いころから、子供とのコミュが苦手という人は、高齢者となったとき

苦労するだろう。なおさら、子供の方は、苛立ってしまうし、ときには

大声を出してしまうこともある。


第二話で、清水由貴子について言及したが、まじめというか

親をたててしまったばかりに、自身が疲弊したのではなかろうか。

現代社会では、親をいじめるくらいで調度よいかもしれない。


いわゆる団塊世代が、高齢者となったらしい。介護士の将来にも

希望はないだろう。わたしは、寿司を武器に外国へ出たが、すべての人が

それができるとも思えない。


外国人の方が柔軟で、先述したとおり、日本文化の場合、仲間はずれにすること、

つまり、コミュニケーションしないことで、コミュニケーション力をつけようとするが、それはナンセンスである。このあたり、近年語学がブームになっている理由だろう。介護に疲弊する姉に対して、フランス語学習をすすめてみるのもよいアイデアかもしれない。

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介護時代。団塊世代の高齢化 @lotteria

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