第12話 これが今の私。
3月14日
私の体に変化が起きた。
今日私は朝目を覚ますと視界に違和感を感じた。
左側が異様に見づらい、右目を閉じると視界が消える。
私は左目の視力を失った。
足も上手く動かせず、左目の視力を失った私は病気の進行を身に染みている。
体調は悪くはない。
でもこわい
3月20日
視界にだいぶ慣れてきた。
たまに手が震えることがある。
日記の文字も上手くかけない時がある。
もうすぐ終わってしまうのだろうか。
不安だ。
3月26日
精神的に不安定になっている。
夜も上手く寝られない日がある。
大翔と話をしても上手く笑えているかわからない
あと1年。このままでいいのだろうか。
3月28日
病院の屋上で空を見ています。
今日は晴天で曇一つなくきれいな青空です。
空気が美味しいです。
疲れてしまいました。つらい
4月4日
桜の花びらが舞う
温かい風が頬を撫でる
覚えてる。去年大翔が作ってくれたケーキを
また、食べたいな。
そんなことを思っていた。
きっとお願いしたら作ってくれるだろうな。
中庭を車いすで散歩する。
4月15日
最近ね一日が早い。
今日だってすぐ終わってしまう、そして私の命も。
私は。
15日の日記はここで終わっていた。
しばらく空白のページが続き大翔は日記を強く握った。
この日から結衣は変ってしまった。
あまり表情を表に出さなくなってしまった。
辛かったのだろう。
ひとりずっと病室の中で。
俺はどうしてあげればよかったのか。そんな事考えても意味は無い
もう結衣は居ないんだから
ページは6月から再開していた。
6月は病院の先生から外出の許可が出た月だった。
もう回復の見込がなく自己判断で外出も問題ないと。
俺は当時結衣の精神的なダメージを少しでも和らげられるならと
一緒に水族館に行こうと誘った。
久しぶりに結衣が笑った日だったな。
君に宛てた。私が記す最後の日記 しらたま @SHIRATAMA2525
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君に宛てた。私が記す最後の日記の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます