お母さんと私

第1話

　3月28日

　今日はじめて日記をつけます。

お母さんが日記帳を買ってきてくれたので、これから毎日つけようと思います。お父さんは仕事でいつもいないけれど、お母さんはご機嫌でした。

なので、とっても良い日でした。

　3月29日

　今日のごはんは塩おにぎりでした。

お母さんが作ってくれました。

ひさびさに食べたので、すごくおいしかったです。また、食べたいな。

　3月30日

　お母さんが誰かと電話してました。

話しかけたら、おこられました。

私が、悪い子だったからだそうです。

　3月31日

　お父さんとお母さんが話していました。

2人とも、おこっていました。

どうしよう、

　4月1日

　この日は、嘘をついてもいい日だそうです。

お母さんがないてるのも、嘘になったらいいな。

……

　4月14日

　おなかへった。

……

　4月23日

　お母さんかわらってくれました。

痛かったけれど、わらってくれてよかったです。

……

　4月29日

　悪い子だから。

　4月30日

　今日、お母さんが男の人をかついで帰ってきました。

お父さん　だったものです。

お母さんが、動かなくなったお父さんを黒いふくろにいれてました。

手伝いたかったのに、傷が痛くて動くことができませんでした。

　5月1日

　いらない子、だそうです。

私も、黒いふくろにいれられました。

お父さんといっしょ。

　5月2日

　わたしがいなくなって、お母さんはうれしそうでした。

わらってくれるなら、よかったです。

でも、お母さんだけ1人なのはかわいそうです。

　5月3日

　かぞくいっしょが、いい。

お母さんも、そうだといい。

……

　●月●日

これで、いっしょになりました。