恋とスカイツリーと、ちょっとだけのサプライズ

「ふざけんな〜!無料でよこせ〜!」
展望台で叫ぶヒロイン、裸足で駆け出し、人混みの注目を一身に浴びる。
でも、それはただの「目立ちたがり屋」なんかじゃない。

彼女の名前はひめか。自由奔放でエネルギッシュ、だけどどこか憎めない女の子。
今日のデートも、彼氏の貝(カイ)を振り回しっぱなし。
スカイツリーでの珍騒動、写真トラブル、見えない富士山への逆ギレ、そして突然のかくれんぼ――だけどその裏に隠されたのは、彼女なりの「恋の形」だった。

プレゼントを用意するためにわざと隠れ、
「こんな私と付き合ってくれてありがとう」
という言葉をそっとバッグに忍ばせる。
それは、誰より不器用で、誰より真っすぐな「好き」の伝え方。

ドタバタのなかにほんの少しの切なさと愛しさを。
読み終えたあと、ちょっと誰かに会いたくなる、
そんなデート模様を描いた、微笑ましくも胸がきゅっとなる一編。

その他のおすすめレビュー

法王院 優希さんの他のおすすめレビュー1,095