偏見を丸ごと払拭させられた、スゴイ作品

本作を認知したきっかけは、とあるレビューを目にしたからでした。

感動した、涙が出た……おいおい、短編の、しかも異世界ファンタジーなんてシャバいジャンルで、そんなワケないだろう、と傲慢チキな偏見のまま、訝るように目を通しました。

そんな偏見は、丸ごと吹き飛びました。耳までまっ赤になりました。

とにかく、短編として非常に秀逸でした。異世界ファンタジーにありがちなゴテゴテの設定は最小限で、騎士の去り際という哀愁あふれるテーマに沿ったストーリーの世界観を無駄なく構築する、一要素でしかありませんでした。

これだけの文量で、世界への没入感や細やかな心情描写、クライマックスへの丁寧な展開を表現、構築しているのは、本当にすごいと感服しました。舌を巻きました。

ぼくはこのカクヨムに登録したばかりの新参者ですが、この作品を最初に読むことができたのは、幸運でした。

これからも、ぼくはまっ赤な耳のまま、天城らん氏の作品に目を通し続けることになるでしょう。

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