日々の楽しみ。ちょっとした喜び。それが、生きる上での本当の幸せ

 これは、とても沁みますね。

 「生きる喜び」というもの。
 主人公は、平和で幸せな毎日を送っていた。しかし、夫がある時にステージ4の胃がんにかかっていることがわかってしまう。

 夕飯を食べている最中に「明日の夕飯は?」と聞いてくるくらい、食事をとることが大好きだった夫。そんな夫との穏やかな日々が壊れてしまう。
 だから、それを取り戻すために彼女は「あること」を思いつく。

 日々の楽しみ。その代表格が毎日の食事。美味しいものが世の中にいっぱいある。そして、自分の知らなかったおいしいものもたくさんある。
 ご当地ものとか、海外のものとか、あとはちょっとした味付けを変えたレシピとか。

 ちょっと見方を変えると、日常が一挙に楽しいものに見えてくる。そして、普段の日常がいかに尊いものかが見えてくる。

 「生きていられることの喜び」というものを再認識させられる物語ですた。

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