ある意味で、最初から「ヒント」は出ていた。もっと大会に寄り添っていれば

 最後まで読んでみて、「へえ、なるほど!」となりました。

 琵琶湖畔で行われた駅伝大会。そこでは一風変わったルールが採用されていた。

 通常の駅伝は走者から走者にタスキを渡す。だがこの大会では「伝言ゲーム」として合言葉を受け継げばよいという形に。

 つまり、直接次の走者のもとへ辿り着かなくとも「合言葉」が何かわかれば先に進めるというルール。
 そのため、ジェスチャーによって意思を伝える作戦が取られることに。

 そうして「駅伝大会」ならではな形でキーワードを読み解き、「勝ったか!?」と確信できそうになるが……。

 最終的に提示される「答え」を知り、「おお!」と驚きがあったのが何よりも良かったです。
 「だから、この設定なのか」とそれまで見ていた情報の数々が収束し、ストンと落ちる感じ。ミステリー的な興趣もあって満足感が非常に高かったです。

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