小型漁船での漁の描写がとても良いです。

海洋惑星リルで小型漁船の漁師となった少年ケント。
リルは金属成分の多い海洋生物を星間輸出し、
食糧のほとんどを輸入に頼っている。
ケントは留学費用を稼いで、地球で農学を学び、
リルで食糧を増産するのが夢だ。

主人公は漁師が最終目標ではないんですが、
ディロン船長や船長の孫娘との漁の描写が詳細で、
船長の漁の『勘』が若者二人に伝わるのか、
このまま漁師としての成長をずっと見ていたいくらい。

派手な大事件とかはあまり起きないんですが、
大変革しつつある星間社会の中で、
ケントが何を考え、選んで生きていくか、
堅実な感じで良いSFです。

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