おお、なぞなぞ!と思って読んで見たら・・・・想像を超える世界が広がっていました。とても良いお話!途中から、なぞなぞの答えは考えず、物語に没頭していました。あ、でもなぞなぞの答え、考えてみてくださいね。ビックリしますから!
誰でも知っている「パンはパンでも……」のなぞなぞから、ジャンの数奇な人生の物語が幕を開けます。各章のタイトルが誰でもどこかで聞いたことのある「なぞなぞ」なのですが、そこにこめられた伏線が秀逸です。それぞれの頁の見開きにノスタルジックな絵を置きたいような作品。ジャンの絶望を救ったものは、な~んだ?
章の始まりに問を提示し、章の終わりに答えが開示されるという「なぞなぞ形式」をとったユニークな作品です。文章の構成やストーリーの展開は、まるで小説のお手本を見ているかのようでした。簡潔にわかりやすい文章で主人公や周囲の人々の様子が描かれており、詰まることなく一気に読んでしまいました。面白い作品に出会えました。
だんだんと難易度が上がっているからかもしれないが。きっとそれだけではない。なぞなぞに対して物語が展開していく話。登場人物の名前は日本人も取っつきやすいような短めのものが多い。最初の方は、なぞなぞの答えを考えた上で、物語を読み進めるが。だんだんと、なぞなぞの答えを考えなくなってしまう。最終的にはもう、なぞなぞの発想力を失って物語の答えを見つけてしまう。ていうか本来の答えが何かすらどうでもよくなる。悲しい描写もあるが、幸せな描写も。人生はなぞなぞで出来てる。
文構成もさることながら、ストーリーの展開も感動的でした
なぞなぞ集かと読み始めてみたら、ちゃんとしたお話でびっくりしました。
こんな素敵で心温まるなぞなぞ、初めて見ました。そしてこの発想もすごい。
タイトルが気になり読んでみたら、まさかの物語!しかも繋ぎが上手い!台詞が一切ない物語ですが、だからこそ情景を読者の想像に任せるというのは斬新だなと思いました。苦難の道を歩みながらも、周りからの優しさに人の暖かさを学んでいく少年ジャンの物語……ぜひご一読してみてください。