「芸人が書いた話?」「なんか面白おかしくしてるのかな」そういう先入観ナシで読んでください。あまり身近でない仕事の業界レポートそのものです。
パチンコ屋といえば、うるさい・タバコの煙・ガラが悪そう...と、決してイメージが良くない。そして、そこで働く人たちも、ついついそのイメージでくくってしまう。。。
パチンコをやらない私からすれば、普段全く接点のない業界。
だからこそ、このレポートは知らないことばかりで面白かった。
パチンコ店勤務の過酷さ、そしてそのパチンコ店にアルバイトとして勤めようとするフリーター達をリーダーとしてまとめる難しさ。ダーク面に堕ちていく「店長編」は特に力が入っています。最初、少し物足りなさを感じるかもしれませんが、「店長編」までは、是非読んでもらいたいです。
そして、願わくば続きを。何より、作者がこんなに苦労しながら続けてきたパチンコ店員の喜びを描いて欲しい。
もちろん、利用者の視点で選んだ次のパチンコ店での仕事ぶりも知りたいところです。
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と、書いたところ連載続行。原田先生ありがとうございます。しかも、凄い数のフォロワーがついているようで。今後に益々期待します。
時間つぶしのつもりで…と読み始めたら一気に読んでしまいました。
パチンコを知らなくても大丈夫。新聞広告にある、華やかなチラシの裏側がどんな姿であるのか、その興味だけでもこの作品はオススメです。
組織というものの縮図が、この中に凝縮されているような、そんな事を思わせる「哀しみ」に満ちた、でもどこか楽しげな、そんな「泣き笑い」のような作品。作者の語り口の軽快さもあるのでしょう。実際はこれ以上に過酷な業態であるのかもしれない。作中の店舗は間違いなく、ブラック企業であったであろうと思います。
上に立つ人間。下で働く人間。読み手がどちらの立場であれ、読んでいて、思うところがあるのではないでしょうか。