いつも空の下で

@erk

僕は犬です。



ある晴れた日。


今日も空は快晴。風は少し強め。小鳥の声がどこからともなく聞こえる。太陽が僕を包み込むかのように照らしている。うーん眠くなってきた。


お、誰か来た。

近所のおばさんが回覧板を持ってきたようだ。


「スカイ〜今日も可愛いねぇ〜」

おばさんは僕を撫でてくれた。

隣に住むおばさんはいつも僕を見るたびに可愛がってくれる。たまに美味しいおやつもくれる。いい人だなぁ。


「スカイ〜!お散歩だよ〜!」

玄関から元気な声が聞こえる。

あ、渚ちゃんだ。渚ちゃんは日向家の三女。

今日もお散歩の時間か。1日の中で唯一家の敷地外に行ける幸せなひと時。大好きな家族と一緒に散歩するこの時間が僕はたまらなく好きだ。


僕の名前はスカイ。フルネームは日向スカイ。

僕は犬です。柴犬です。6人家族の日向家のペットとして毎日過ごしています。

2年前、近くの原っぱで産まれた僕を拾ってくれた日向家。名前の由来は、その日がとても綺麗な空だったから。母さんがスカイって名付けてくれた。

「綺麗な空ね。人は空を見るだけで元気になれるのよ。この子の名前はスカイにしよう。どんな時も上を見ればある空のように、いつも私たちを見守ってもらいましょう。」


それから毎日みんなと過ごしています。僕の家は基本外。比較的広い庭の日向家の1番陽の当たる場所に僕の家があります。毎日ここから見る近所のみなさんや、よーく聞こえる家族の声。僕はこの家に来てよかったと本気で思っている。僕は犬だけど、毎日人間と暮らしているから人間の事も少しは分かる。その度に思うんだよね。人間って素敵だなぁって。ちなみに僕は犬なので話すことができません。だから日向家のみんなに伝えたいことがあっても話せないから吠えるしかない。だから人間はいいなぁって思うよ。伝えたいことを口にできるのだから。



さてと、今日もお散歩行ってきます。

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