目的と手段が逆転してしまった未来、の描写力のスゴさ

BLAME!的な設定と現実の横浜駅の大工事の融合というだけで面白いのに、さらに「手段と目的の究極の逆転」という作品の核が、この作品を単なるパロディーではなくオリジナルSFとして成立させているのがスゴい。

エスカレーターは登るための機械ではなくそれ自体が富士山を登る(覆う)ものとなり、

駅に入るためのスイカはそれがないと駅から追い出されるものになり、

そして駅は街に入るためのものではなく街そのものになった。

こういうふうに書かれた世界観は相当グロテスクで嫌な感じなのに、なんだかそうは感じさせない文章がクセになってくる。

“これがあたりまえなんですよ。あなたスイカあるんですか”というかんじで。

でもぼくは横浜駅では暮らしたくないです。

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