世界観の設定が実に細やかだ読み終わった時に感じた一番の印象はこれだった。物語が進むにつれ徐々に強く濃くなっていく世界観は意外性もあり、ストーリーの先を強く期待させてくれた。世界観での意外性だけでなくストーリーでは王道的な部分もしっかり押さえてあり、読み手側としては実に安心できる。世界観のスケールは大きい方が好きという方には特にお薦めできる内容。是非ご一読を。
よく練られ確立された世界観である一方で、其処に住まう人々の思考は普遍的。キャラクターの感情も行動も、納得できるものばかりで感情移入がしやすく、独特の世界観、予測のつかない展開のなかでも、すらすら…続きを読む
現時点では未だ全容が見えない世界を、壁の内側、外側から主人公を通して共に解き明かしていく感覚が面白い。流麗な文章でありながら口当たりは決して甘くない、そこに惹かれます。戦う少女をこよなく愛する私はヴ…続きを読む
ファンタジーと言えば、私は中世で人口が少ない所だと牧歌的な、多いところだと喧騒が聴こえ、ものが溢れかえっている様相を想像します。メイベリルの町はほどよい田舎で、石畳で整えられた静かな雰囲気がとても…続きを読む
まず感じるのは、主人公周辺がとても閉鎖的であるということです。『果ての壁』はもちろん、街の人々の冷たさは、主人公の生活の閉塞感をよく表しています。個人的に一番象徴的だと思ったのは、広大で多量…続きを読む
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