概要
神を屠り、人を殺し、それでもあたしたちは一緒に生きたい。
三柱の女神によって創り出された世界。
その世界を滅ぼそうとした破壊の神が封じられて幾万年……――
“鳥籠”と呼ばれる施設に監禁されていた少年少女たちは、自らの意志と力で外へと逃げ出し、自分たちが閉じ込められる原因となった、破壊の神を滅ぼす旅へと出る。
それは、世界中の生きとし生けるものを敵に回す旅路でもあった。
少女らは“花嫁”と呼ばれ、少年たちは“騎士”と呼ばれて“鳥籠”での時を過ごしてきた。
旅の最中にそれらの呼称の意味と、そして、破壊の神以上に憎むべき存在を知ることになる……――
◆ ◆ ◆
「ふっ……ふっ、ふっ……っ!」
月明かりの乏しい森の中、小柄な影が疾走していた。
空には確かに柔らかな光を 湛たたえた満月が浮かんでいるのだが、少女が走っているのは
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?