青春の匂いがする。今後の展開に期待

冒頭から世界が滅亡するらしい会話が繰り広げられる。それが本当かウソかはどうでも良くなるくらい、登場人物たちの態度はひょうひょうとしていて、絶望感よりも青春期にかかえる、あの得体の知れないドライな焦燥感みたいなものをひしひしと感じてなぜか懐かしく感じる。
ただ、読者の目はほとんど配慮されていないらしく、いったい誰が喋っているのか、その人はどういう人なのか、という点がまるっきりわからない。あえてそうしているのか、単に気づいていないだけなのかはわからないが、登場人物のことをもっと知りたいこっちとしてはなんだか歯がゆいばかり。
文章は下手とは言えないし、バランスはよくて読みやすい。シーンの冒頭は5w1hをちゃんと書き、登場人物の書き分けができると魅力は伝わりやすくなると思う。体裁を気にするより筆が乗ってるうちに書き進めた方が良さそうだけど、気が乗ったら既に書いてあるものに手を加えてみて欲しいな。