俺TUEEEEじゃなくて皆TUEEEE

成り上がりものは往々にして俺TUEEEEならぬ敵YOEEEEになりがちなのに、この作品はちゃんと群像劇として成り立っていて素晴らしい。よくあるハーレムが天から降ってくるんじゃなくてハーレムに相応しい主人公です。女性読者から見ても本当に魅力的。「お前も俺にとっては世界だ」など名言も頻出します。文官が支配する国や草原の民、平民の国に数多の国から秀才を受け入れる大学の存在、馬鹿なのに憎めない傭兵たちなど、異世界ものエッセンスが詰まった物語です。