概要
灰になっても、あなたの色だけは手放さない。
灰が降り続ける終末世界。目覚めた時、わたしは自分の名前さえ思い出せなかった。この巨大な美術館では、人の心が「色」として扱われている。誰かの色に触れれば、その記憶も感情も、少しずつ自分の中に流れ込んでくる。私は白——まだ何色でもない、空っぽの器。奪うたび強くなる。けれど、奪うたび、自分が誰なのか分からなくなっていく。ここは静かに人が消えていく場所。優しさと狂気の境界がわからないまま、わたしは今日も誰かの色に触れる。
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!灰の降る美術館と、色のない少女
記憶を失ったまま、正体の分からない美術館で目を覚ましたハク。そこで麗華と出会って名前をもらい、美術館を歩きながら、この場所について少しずつ知っていきます。
特に、人それぞれが大切にしているものが「色」として現れ、何の色も持たないハクだけが、ほかの人の色を受け入れられるという設定が独特でした。同じ場所が繰り返されているような廊下や、降り続ける灰など、まだ説明されていない美術館の様子も、物語の雰囲気によく合っていました。
麗華をはじめ、灰谷、蒼一、朱里といった先にこの場所にいた人たちにも、それぞれ何か事情がありそうなので、ハクがこれから何を知っていくのかも楽しみです。
記憶を失った主人公や、少し…続きを読む