★
0
概要
海が来る前に、私たちは何を持って階段を上るのだろう。
2042年、海辺の町・汐浦。
高校三年生の水瀬澪は、卒業したら故郷を出るつもりでいる。祖母が営む古い写真館も、亡き母・夏美が続けていた町の記録写真も、自分が背負うものではないと思っていた。
そんな夏、海辺の旧市街が高台へ移り始めるなか、最後の汐灯祭に合わせて写真展が開かれることになる。進学費用のため、母の写真を整理する仕事を引き受けた澪は、毎年同じ場所から撮影された十五枚の写真を見つける。
けれど、台帳には「全十六点」と記されていた。
失われた十六枚目を探して、澪は幼なじみの湊と町を歩き始める。昔とは違う魚が揚がる港。高くなった店の棚。夜に移された夏祭り。晴れているのに海水が上がる道路。そして、過去の高潮が到達した高さを刻む石の階段。
少しずつ変わってきた町と、そこに暮らす人々の選
高校三年生の水瀬澪は、卒業したら故郷を出るつもりでいる。祖母が営む古い写真館も、亡き母・夏美が続けていた町の記録写真も、自分が背負うものではないと思っていた。
そんな夏、海辺の旧市街が高台へ移り始めるなか、最後の汐灯祭に合わせて写真展が開かれることになる。進学費用のため、母の写真を整理する仕事を引き受けた澪は、毎年同じ場所から撮影された十五枚の写真を見つける。
けれど、台帳には「全十六点」と記されていた。
失われた十六枚目を探して、澪は幼なじみの湊と町を歩き始める。昔とは違う魚が揚がる港。高くなった店の棚。夜に移された夏祭り。晴れているのに海水が上がる道路。そして、過去の高潮が到達した高さを刻む石の階段。
少しずつ変わってきた町と、そこに暮らす人々の選
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?