概要
戦闘では無敵。恋だけは、故障みたいにうまく処理できない。
雨の夜、下層街の修理工が拾ったのは、壊れた少女だった。
右腕の人工皮膚は裂け、内側のフレームが青くスパークしている。
名前を訊くと「澪」とだけ答えた。
だが機体の記録に、氏名を入れる欄は存在しなかった。
彼女は企業から逃げてきた軍用サイボーグで、
本来の出力を超えて戦うたびに、記憶を失っていく設計だった。
朔は彼女を直す。何度でも直す。
けれど直すたび、彼女は少しずつ、朔のことを忘れていく。
――そして澪の身体の内側には、
二年前に失踪した朔の父の名前が、刻まれていた。
「これは、エラーじゃありません」
壊れていくものを、それでも隣に置きたいと願った少年と、
「好き」という言葉を持たないまま、それを覚えていった少女の物語。
右腕の人工皮膚は裂け、内側のフレームが青くスパークしている。
名前を訊くと「澪」とだけ答えた。
だが機体の記録に、氏名を入れる欄は存在しなかった。
彼女は企業から逃げてきた軍用サイボーグで、
本来の出力を超えて戦うたびに、記憶を失っていく設計だった。
朔は彼女を直す。何度でも直す。
けれど直すたび、彼女は少しずつ、朔のことを忘れていく。
――そして澪の身体の内側には、
二年前に失踪した朔の父の名前が、刻まれていた。
「これは、エラーじゃありません」
壊れていくものを、それでも隣に置きたいと願った少年と、
「好き」という言葉を持たないまま、それを覚えていった少女の物語。
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