概要
何度も助けを求めていた。誰も、それを助けての言葉だとは思わなかった。
「王子なのですから、もう少ししっかりしてください」
私は、そう言い続けていた。
ここはアルヴェリア王国。
私は王子レオンハルトの婚約者、リゼット。
次期王妃として教育を受ける私の目に映る彼は、
公務を嫌がり、食事もろくに取らず、部屋に閉じこもってばかりいる
「サボりがちな王子」だった。
レオンハルトはしきりに、自由を夢見る言動を見せていた。
「王子を辞めても傍にいてくれますか?」
「私はいつになれば、自由になれるのでしょうか」
けれどその声は、自由を求める声なんかじゃなかった。
もっと心から出てくる、救難信号であった。
――彼が「サボっていた」のではない。
その事に気が付くのは、ずっと、ずっと遅かった。
これは、『王子』として生きることを求められ続けた青年と、
彼を『王子
私は、そう言い続けていた。
ここはアルヴェリア王国。
私は王子レオンハルトの婚約者、リゼット。
次期王妃として教育を受ける私の目に映る彼は、
公務を嫌がり、食事もろくに取らず、部屋に閉じこもってばかりいる
「サボりがちな王子」だった。
レオンハルトはしきりに、自由を夢見る言動を見せていた。
「王子を辞めても傍にいてくれますか?」
「私はいつになれば、自由になれるのでしょうか」
けれどその声は、自由を求める声なんかじゃなかった。
もっと心から出てくる、救難信号であった。
――彼が「サボっていた」のではない。
その事に気が付くのは、ずっと、ずっと遅かった。
これは、『王子』として生きることを求められ続けた青年と、
彼を『王子
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