概要
「既読」なんてない。返事を待つだけの時間が、こんなにも愛おしかった。
一九九六年、茨城。
スマホもSNSも当たり前じゃない。連絡手段は、公衆電話とポケベルだけ。
高校二年生の成宮リカは、レンタルビデオ店で働きながら、人と深く関わることを避けて暮らしていた。
ある日、レンタルビデオ店で出会った少年・たくみに心惹かれるリカ。
その夜、ポケベルをきっかけに“ベル友”とのやり取りが始まる。
外出先の公衆電話から送る短いメッセージ。
夜、家族の目を盗んで家の電話越しに交わした、特別なやり取り。
顔も知らない相手との交流は、閉じていたリカの日々を少しずつ変えていく。
放課後の寄り道、海、花火、夏祭り。
笑って、泣いて、すれ違って、それでも前を向いて歩いた日々。
恋、友情、そして家族。
それぞれが抱える傷や過去の影と向き合いながら、彼らはも
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