概要
その怪物は、私の先祖の身体で数千年も生きてきた――
数千年前に地球へと飛来したその異形は、人間に寄生する『血液』だった――
現代日本。『異能』と称される特別な力を行使する家系に生まれた七夜真白(ななやましろ)は、
一族の中でただ一人、何の異能も持たない出来損ないだった。
『外異』と呼称される血の怪物たちが人知れず蠢く中、
真白は帰る家を失い、戦いに身を投じていく。
その窮地を救った一人の見知らぬ少年が、謎めいた口調でこう告げた。
「ようやく会えたな、真白」
真白は、その少年を知っている。
記憶はなくとも、その体を流れる血が覚えている。
遥か数千年前から続いてきた、家族を繋ぐ約束を――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!血に刻まれた因縁、その先に咲くもの
「血」をめぐる因縁と、現代の異能バトルが融合した物語。
異能を持たない「出来損ない」と思われていた七夜真白が、仲間たちとの出会いを通して少しずつ自分の力と向き合っていく展開が印象的でした。
物語が進むにつれて、真白の出生や七夜家の秘密、そして数千年前から続く人間と外異の因縁が明らかになっていきます。
特に、単純な人間対怪物の戦いではなく、「人間は本当に生きる価値があるのか」という問いに踏み込んでいくところが良いです。
血から咲く花という美しい異能も作品のテーマとよく噛み合っていて、真白の成長とともに物語そのものが大きく花開いていく作品でした。 - ★★★ Excellent!!!深い夜の血に呑まれたい?――血と異能が紡ぐ甘美なる物語はここにある。
最初は、遥か昔に地球へ飛来した「血液」から物語が始まる。
人間に寄生し、体を操り、ついには人類を「学ぶ価値なし」と判断して滅ぼそうとする謎の存在。
初っ端の掴みがほんっっと素晴らしい。
ここまで読ませる冒頭は『稀』でした。
えぇ、大好物です!たまんねぇ!
……と思っていたら、現代パートで登場した主人公・七夜真白が、これまた随分と可愛らしい。
迷子の女の子を放っておけない優しい心の持ち主。
でもどこか世間知らず。
その理由が少しずつ明らかになっていくんですが、これがなかなかに重い。
真白は由緒ある異能の一族「七夜家」の娘。
……なのに、異能が使えなかったという理由で、存在そのもの…続きを読む