概要
“なっちゃん”って、誰?
夏休みが始まる前日、花浜咲希は一本の動画を観た。それは、幼い咲希が映った昔の景色。なんてことないはずだった。
『なっちゃんとねえ、やくそくしたの! ひみつのやくそくなの!』
幼い咲希は、そう言った。けれど、咲希は”なっちゃん”のことをすっかり忘れていて、その少女の顔を思い出すことができないまま夏休みが始まった。
咲希の記憶の中にいるようでいない”なっちゃん”とは、一体誰なのか? その正体を知るべく、咲希はあの夏を過ごした街へと向かった────。
「忘れるって、失うってことじゃないから。きっと答えはすぐそばにあるよ」
カクヨム甲子園創作合宿お題「忘却」より
『なっちゃんとねえ、やくそくしたの! ひみつのやくそくなの!』
幼い咲希は、そう言った。けれど、咲希は”なっちゃん”のことをすっかり忘れていて、その少女の顔を思い出すことができないまま夏休みが始まった。
咲希の記憶の中にいるようでいない”なっちゃん”とは、一体誰なのか? その正体を知るべく、咲希はあの夏を過ごした街へと向かった────。
「忘れるって、失うってことじゃないから。きっと答えはすぐそばにあるよ」
カクヨム甲子園創作合宿お題「忘却」より
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!忘れたはずなのに、なぜか忘れてはいけない気がする。
「なっちゃん」という存在はまだ何者なのか分からない。
それなのに主人公と一緒になって探したくなるのは、夏の空気や家族との何気ない会話、図鑑や押し花といった"思い出の手触り"がとても丁寧に描かれているからだと思いました。
特にスターチスの押し花を見つける場面は印象的でした。
ただの押し花なのに、一気に記憶の扉が少しだけ開いたような感覚になって、鳥肌が立ちました。
派手な事件は起きないのに、読むたびに少しずつ謎が深まっていく。そして「忘れること」と「失うこと」の違いを静かに問いかけてくる。
読んでいると、自分にも忘れてしまった大切な誰かがいたんじゃないか、そんな気持ちにさせられます。
夏休みの始…続きを読む