概要
正義で腹は膨らまぬ。誇りで民は救えない。
1325年。モンゴル帝国(タタール)の圧倒的な暴力に支配され、絶望の闇に沈むルーシの地。武勇に生きた三兄は獄中で凍え死に、誠実を尽くした四兄は激務で血を吐き、長兄はハンの宮廷で暗殺された。
「誇り高き英雄」から順番に殺されていく理不尽な現実を前に、新しくモスクワ公となった四男イヴァンは、まともな神経をすべてドブに捨てた。
彼が選んだ武器は、剣ではなく、腰にぶら下げたひとつの「革財布(カリター)」。同胞から容赦なく絞り上げた税金をピンハネして国庫を肥やし、宿敵トヴェリ公国が反乱を起こせば、自らモンゴル軍の猟犬となって同胞の街を焼き尽くす。裏切り者と罵られ、タタールの犬と蔑まれようとも、イヴァンの目は一切揺るがない。なぜなら彼が狙うのは、金の力でライバルの領土を、権威を、そしてロシアの未来そ
「誇り高き英雄」から順番に殺されていく理不尽な現実を前に、新しくモスクワ公となった四男イヴァンは、まともな神経をすべてドブに捨てた。
彼が選んだ武器は、剣ではなく、腰にぶら下げたひとつの「革財布(カリター)」。同胞から容赦なく絞り上げた税金をピンハネして国庫を肥やし、宿敵トヴェリ公国が反乱を起こせば、自らモンゴル軍の猟犬となって同胞の街を焼き尽くす。裏切り者と罵られ、タタールの犬と蔑まれようとも、イヴァンの目は一切揺るがない。なぜなら彼が狙うのは、金の力でライバルの領土を、権威を、そしてロシアの未来そ
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