概要
目的は重なっている。ただ、同じではない——。
街道筋の小さな家で、薬を商い、厄除けの札を書く道士がいる。名を沈暁という。
朝は水汲みに始まり、薬研を挽く音で村は朝を知る。丁寧すぎるほど丁寧な暮らしぶりの奥に、彼が何を思って生きているのか、まだ誰も知らない。
ある夕暮れ、彼は道端に血の跡を見つける。辿った先にいたのは、まだ息のある一人の若者だった。
介抱の一夜が明け、目を覚ました青年・楊文は、要領を得ない話を語り始める。自分の門派・白澗観で、一夜にして仲間たちが「人でなくなった」のだと。
聞き終えた沈暁の手が、湯呑みの上で、静かに止まる。
「案内してください」
そう言ったのは、沈暁の方だった。
こうして、二人の旅が始まる。
義理堅く、よく喋る青年と、多くを語らない道士。白澗観の山門で、二人は何を見るのか——
静かな喪失と、まだ言葉になら
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