樹液のなかに柔らかく閉じ込められていく。閉塞、危機、諦観、ないまぜになった感情はやがて宝石になるのかもしれない。一縷の光をあげるなら、アゲハ蝶であろうと思う。芋虫から蛹になる日、アゲハの幼虫は育った枝を離れ旅に出る。そうして好みの場所に身を据えて、細胞を組み替え蝶になる。もし二十首連作を読む機会があるなら、どのような蝶が現れるのか私は楽しみに待ちたい。【レビューコンテスト応募】
まずタイトルで惹かれ、表題の一首に引き込まれました。幾多ある夏の季語の中で、アゲハ蝶だけが唯一自由とする理由が、縦軸があるからとのこと。時間を横軸に置いた時、縦軸は何をあらわすのでしょう。その自由さが、無軌道な蝶の羽ばたきのように思えます。
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