田舎の親戚の家ですごす夏。いとこ達との遊び疲れで寝込んでしまった語り手は、気がつけば誰もいない家のなかで一人きりで。風にのって聞こえてきた祭り囃子に誘われて、ふらりと山寺へ歩いてゆけば……。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(161文字)
夏休みに。都合、田舎の親戚の家に逗留する事になった少年が見た、不思議な怪異譚。満天の星空に玄々とした深い山々。 美しい日本の原風景が目に浮かぶ。 日中、陽に当たりすぎたのか、それとも慣れない田舎での生活に身体が疲れたのか熱を出して、独り客間で眠る彼の耳に、楽しそうな笛や太鼓の祭囃子が聞こえて来る。 折しも、家の中は閑散として誰もいない。 山の神社のお祭りに行ったのかも。夏の夜の匂いが広がる。深い、そして黯々とした深い山々の中に 神社の祭の灯が笛や太鼓の音に、つい誘われて一人で家を抜け出して行く。静からの動へ。然しながらそれすらも幻の…続きを読む
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