概要
幼馴染のシズ。元許嫁のマリア。
会う人間みんなが、俺の知らない「昔の俺」を知っている。
しかも世界そのものが、一年前へ巻き戻っていた。
なのに。
巻き戻したはずの俺だけが、何も覚えていない。
「救世主だった」
「勇者だった」
「聖者だった」
話を聞けば聞くほど、前の俺が何者だったのか分からなくなる。
そしてロイには、どうしても帰りたい相手がいる。
シズ。
彼女のもとへ帰るため、失った過去を辿りながら、ロイはもう一度この世界を歩き始める。
孤児院、聖騎士養成所、そして深淵の魔女。
世界を救うことより、自分が帰る場所を取り戻すために。
これは、世界中が知っている聖者が、
自分だけ知らない人生をもう一度生き直す物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!聖者と呼ばれる少年、その過去に何があったのか
深刻な状況でも軽い読み口で、楽しく読めてしまうところに高い技術を感じました。
本人だけが自分の過去を知らない設定が面白いです。救世主や勇者、聖者だったと言われるのに、本人は「え、俺が?」という温度差がとても楽しいです。
赤ん坊になってしまう展開には笑いましたし、ノアになってからも、本人は普通に人助けしているだけなのに周囲がどんどん「聖者様!」と神格化していくのが面白かったです。
マーガレットさん、完全にノア推しですねw
一方で一周目とは違う治癒や、最後の赤字の帳簿など、今後の展開を感じさせる部分も気になります。失われた記憶や、世界が巻き戻った理由がどう明かされていくのか、続きも楽しく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!記憶を失った英雄は、もう一度「聖者」になれるのか
全人類が一年前へと巻き戻り、二周目の人生を歩み始めた世界。けれど、世界を救ったはずの少年ロイだけは、その記憶を失っていた――。
自分の過去を知らないロイの前に現れるのは、彼をよく知る剣聖シズや元許嫁マリア、そしてかつて彼に救われた人々。周囲はロイの功績や思い出を語るのに、本人にはその記憶がない。このすれ違いが、謎めいた設定の中にコミカルさと切なさを生み出しています。
やがて魔王との決戦を経て、ロイは姿を消し、別の場所で「ノア」として新たな人生を始めることに。英雄だった少年が幼い身体で修道院の暮らしに向き合う展開も興味深く、薪の残量から生活の問題を見抜くなど、年齢にそぐわない知恵が垣間見え…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは「記憶喪失もの」という一言では片付けられない面白さがあります
主人公だけが知らない過去があって、周りの人物たちはその過去を知っている
この構図がとにかく上手くて、主人公と一緒に読者まで「え、何があったの?」という状態に置かれます
しかも、過去を少しずつ知っていくたびに、今まで普通に見えていた人物や出来事まで違って見えてくるのが面白い
恋愛ものとしても気になる関係性がいくつもあるのに、それだけで終わらず、「一周目」という要素が入ってくることで、誰を信じればいいのか、主人公の知らないところで何が起きていたのか……と先が気になってしまいます
7話まで読んだ段階でも、まだ全部を説明されていないからこそ続きが読みたくなる作品
「主人公の知らない過去…続きを読む