概要
結婚三周年、妻は僕がデザインした結婚指輪を初恋の男に贈った
結婚三周年の記念日。
僕は一週間前から、銀座にあるフレンチレストランの個室を予約していた。テーブルには白い薔薇とキャンドルを並べ、神崎清音が好きなイチジクのデザートワインも用意していた。
僕は彼女の向かいに座り、手の中でベルベットの指輪ケースを握っていた。中に入っているのは、僕が自分でデザインし、自分の手で磨き上げた銀杏の葉の結婚指輪だった。
三か月かけて作った作品だった。指輪の内側には、たった一言だけ刻んである。
清音、余生を君に。
せめて今日くらいは、彼女が僕をちゃんと見てくれると思っていた。
けれど清音は、冷めた顔でグラスを置き、僕の動きを遮るように手を伸ばした。
「凛也。毎年、贈り物を用意するのはあなたでしょう。今年は先に、私からのものを見て」
僕は一瞬
僕は一週間前から、銀座にあるフレンチレストランの個室を予約していた。テーブルには白い薔薇とキャンドルを並べ、神崎清音が好きなイチジクのデザートワインも用意していた。
僕は彼女の向かいに座り、手の中でベルベットの指輪ケースを握っていた。中に入っているのは、僕が自分でデザインし、自分の手で磨き上げた銀杏の葉の結婚指輪だった。
三か月かけて作った作品だった。指輪の内側には、たった一言だけ刻んである。
清音、余生を君に。
せめて今日くらいは、彼女が僕をちゃんと見てくれると思っていた。
けれど清音は、冷めた顔でグラスを置き、僕の動きを遮るように手を伸ばした。
「凛也。毎年、贈り物を用意するのはあなたでしょう。今年は先に、私からのものを見て」
僕は一瞬
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