概要
多幸感のまま、内側から消えて、空洞の死骸になる。
僕を好きになった人は、みんな死ぬ。
殴りもしない。刺しもしない。
僕はただ、やさしくするだけ。
それだけで、僕を好きになった人は、内側から失われていく。
理由は、誰にも分からない。ただ、確実に。
内容物が消え、体液が涸れ、臓腑のあった場所が空洞になり、やがて外殻だけを残して——皮と骨だけの、空っぽの死骸になる。切創も、外傷も、どこにもない。
いちばんおかしいのは——本人が、最後まで多幸感の中にいることだ。
僕にやさしくされたことに感謝し、異変も忘れ、恍惚とした顔のまま、内側から空になっていく。抵抗すら、しない。好かれるほど、それは早く進む。
子どもの頃、たった一人の友達だった「しろ」。その白い指がさすほうへ歩き出した日から、僕のまわりは、やさしくなった。みんな僕に笑いかけ、僕を好きに
殴りもしない。刺しもしない。
僕はただ、やさしくするだけ。
それだけで、僕を好きになった人は、内側から失われていく。
理由は、誰にも分からない。ただ、確実に。
内容物が消え、体液が涸れ、臓腑のあった場所が空洞になり、やがて外殻だけを残して——皮と骨だけの、空っぽの死骸になる。切創も、外傷も、どこにもない。
いちばんおかしいのは——本人が、最後まで多幸感の中にいることだ。
僕にやさしくされたことに感謝し、異変も忘れ、恍惚とした顔のまま、内側から空になっていく。抵抗すら、しない。好かれるほど、それは早く進む。
子どもの頃、たった一人の友達だった「しろ」。その白い指がさすほうへ歩き出した日から、僕のまわりは、やさしくなった。みんな僕に笑いかけ、僕を好きに
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