彼は優しい。そして孤独だ。
優しさと孤独が結び付くと、時に厄介である。
彼のような人は、人に迷惑をかけたがらず、自分が我慢すればいいと思い、一人で抱え込む。
結果、事態は悪化する。
誰にも気づかれないまま孤独に憔悴する心に
「あなたを傷つけないよ。あなたを否定しないよ。あなたの望むものをあげるよ」
という優しさが不意に現れたなら、飛び付かずにいられるだろうか。
そして危険を悟ったとしても、速やかに切り離せるだろうか。
友人と恋人に囲まれた日々を。
例え、リミット付きでも。
優しさと弱さについて色々考えられるお話でした。
優しさで破滅させられること、優しさで暴力的な救いの手段に中々でられないこと。
結局一人で引き受けてしまうこと。
偽物の優しさに出会わなければ、存在しない幸福の時間もあったことを考えると、複雑になります。