概要
男たちは、愛した者を蝋に閉じ込める。
どんな嘘も見抜く名探偵が、自分の恋だけは、誰にも明かせずにいた。
明石露生は、港町で警察からも頼られる探偵だ。頭は切れる。顔もいい。けれど彼には、かつて愛した男を法と世間に奪われた過去がある。それからというもの、明石は事件のたびに、いちばん深く傷ついた男を、論理より先に身体で見つけてしまうようになった。
嗅ぎ当てているのは、犯人ではない。傷だ。
ある日、相棒の日向とともに、明石のもとへ黒い封蝋の招待状が届く。差出人は、断崖に建つ異形の洋館――パノラマ邸。そこには、人を蝋に変える老作家・不破と、美しい人形として育てられた青年・蓮がいた。
男を愛し、男を所有し、永遠に留めておこうとする者たち。館。島。港町。黒い封蝋はいつしか白い封蝋へと変わり、愛は因習と失踪を連れて、いちばん深い海へ沈ん
明石露生は、港町で警察からも頼られる探偵だ。頭は切れる。顔もいい。けれど彼には、かつて愛した男を法と世間に奪われた過去がある。それからというもの、明石は事件のたびに、いちばん深く傷ついた男を、論理より先に身体で見つけてしまうようになった。
嗅ぎ当てているのは、犯人ではない。傷だ。
ある日、相棒の日向とともに、明石のもとへ黒い封蝋の招待状が届く。差出人は、断崖に建つ異形の洋館――パノラマ邸。そこには、人を蝋に変える老作家・不破と、美しい人形として育てられた青年・蓮がいた。
男を愛し、男を所有し、永遠に留めておこうとする者たち。館。島。港町。黒い封蝋はいつしか白い封蝋へと変わり、愛は因習と失踪を連れて、いちばん深い海へ沈ん
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