概要
「私の名はカンナギ。神託を授ける者。」
突如、日本中のテレビ局がジャックされ、流れ始めた音声。「カンナギ」を名乗る者の口から出てくるのは救済か、もしくは破滅か……。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!じわじわと迫る不穏なリアリティ
一息に読んでしまうほど、じわじわと増していく不穏な展開に圧倒されました。
カンナギの不気味さや、一度は「対策できるのでは」と淡い希望を抱かせる絶妙なストーリー構成が見事です!
そして、神託の確実性が高まっていく過程や、ネットの大衆の反応といった描写が非常にリアルで、非現実的でありつつも、まるで自分がその世界の一員として目撃しているかのような錯覚を覚えました。
未来を変えようと足掻いたがゆえに迎える、残酷で切ない結末――。読後、簡単に言葉にできないほどのゾクゾクとした余韻が押し寄せ、完全に癖になります。息をのむほどの緊張感と読み応えを味わえる、素晴らしい傑作でした。 - ★★★ Excellent!!!「音声の憑依」による、生々しく恐ろしい予言描写
テレビをジャックする無機質な声「カンナギ」が、突如として未来の被害者の声に切り替わり、「焼ける、溶ける」と悲鳴をあげる演出が非常にホラーとして秀逸です。
青空から降る酸性雨の残酷さと相まって、読者を一気に恐怖へ引きずり込む力があります。
人間の「恐怖」と「猜疑心」が予言を完成させる皮肉な構成が凄い。
「鬼が出る」という予言を恐れるあまり、主人公の木下が親友・高島の居場所をネットに晒してしまい、結果的に襲撃された高島を本物の「人殺しの鬼」へと変貌させてしまう展開の皮肉さと絶望感が凄まじいです。
「神託の通りの未来」は、カンナギの力だけでなく、人間の防衛本能と裏切りによって完成するというプロット…続きを読む