概要
足を踏み入れてはならぬ領域。黒部奥山で出会ったのは、禁忌の影だった。
慶長四年、徳川家の姫君・珠姫の輿入れに際し、前田家は柳の古木で観音像を拵えることを決める。山守の家に養子として入った弥助は、御留山と呼ばれる黒部奥山の禁域深くで、樹齢百年を超す柳の御神木を見つけ出す。
木の運び出しを命じるお上と、人の命を守りたい中森家との間で、ままならない綱引きが続く。追い詰められた一家は、御神木を隠し通す道を選び、弥助は柳の精と一つの約束を交わす。だが、その約束は思わぬ形で破られてしまう――。
山の神を欺いた代償は、弥助のその後の五十年を静かに、しかし確実に蝕んでいく。
富山県黒部峡谷に伝わる伝承「十六人谷」を基にした、山仕事の過酷さと、人ならざる者との約束の恐ろしさを描く一編。
木の運び出しを命じるお上と、人の命を守りたい中森家との間で、ままならない綱引きが続く。追い詰められた一家は、御神木を隠し通す道を選び、弥助は柳の精と一つの約束を交わす。だが、その約束は思わぬ形で破られてしまう――。
山の神を欺いた代償は、弥助のその後の五十年を静かに、しかし確実に蝕んでいく。
富山県黒部峡谷に伝わる伝承「十六人谷」を基にした、山仕事の過酷さと、人ならざる者との約束の恐ろしさを描く一編。
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