概要
明るくて正義感の強かった志麻は、誰のことも寄せつけない目をした別人になっていた。
文化祭を目前に控えた放課後、二年二組の扉が開かなくなる。
教室のモニターに、白い文字が浮かんだ。
『みなさんの中に一人だけ、【天使】が紛れ込んでいます』
『【天使】は名乗り出て、教卓に起立してください』
差し出される生贄。壊されて返される級友。
友情も、善意も、愛情さえも作り替えていくゲームのなかで、蓮司は志麻が隠しているものへ近づいていく。
——それがどんな秘密でも。蓮司は、志麻のことだけは諦められなかった。
<みどころ>
執着、慕情、狂愛。
明るくて悩みのなかった蓮司が、志麻をめぐって自分の暗さを自覚して
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!えらいこっちゃあああ!
教室にいる生徒たちが、心の準備もないまま一方的で不遇な状況に放り込まれ、不穏なゲームが始まります。
同調圧力、無理強い、疲弊していく生徒たち……。途中からは同調圧力すら機能しなくなっていく理不尽な環境の変化に、読んでいる側は「えらいこっちゃあああ!」です。
主要登場人物の視点が入れ替わりながら物語が進んでいくので、語り手の心の内に触れることで「なるほどそういうことか!」と共感でき、読み進めるうちにいつのまにか物語に引き込まれていきます。
嫉妬や執着など、どうしてそのような考えに至るのかという背景もきちんと描かれるので、第三者が見れば突飛に思える語り手の考えや行動に納得しながら読み進められ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!伏線の鬼。一気読み不可避の青春BLホラー
文化祭準備中の教室が突然の密室と化し、モニターに浮かぶ「天使を探せ」という不気味な指示から始まる本作。一話ごとのタイトルがどれも意味深で、読むたびに「これ絶対後で効いてくるやつだ…」とゾワゾワしながらページを捲る手が止まりませんでした。気づいたら最新話まで一気読みしていました。
登場人物が多くて最初は名前を覚えるのに苦労したんですが(本当に人数多いです笑)、読み進めるうちに一人ひとりの表情や癖が立ち上がってきて、気づけば全員のことが心配で仕方なくなっています。表面上ちょっと不穏な言動をしているキャラも、後になって「そういうことだったのか」と背景が繋がる瞬間が何度もあって、伏線の張り方が本当…続きを読む - ★★★ Excellent!!!強い引力を持つスリリングで不穏な学園人間ドラマ
文化祭準備など、ごく普通の高校生活を送る二年二組。
蓮司は二週間前に転入してきた幼なじみの志麻惟久に関心を向けるも、かつて知っていた志麻とはどこか様子が違っていた。
やがて電波障害、閉ざされた教室、謎のモニターが現れ、「クラスに一人だけ【天使】が紛れ込んでいる」という異常なゲームが始まる――。
まず魅力を感じたのは、軽妙な青春群像劇と、不穏な人間ドラマが同居していることです。
特に印象的なのが、志麻の存在そのものが物語の謎になっていること。
蓮司から見た志麻の違和感が少しずつ積み重なり、ゲームの恐怖とは別に、「志麻に何があったのか」という人間ドラマへの興味を引き出しています。
また…続きを読む