十六首の歌でおぼろげに語られる、華やかな赤と、それに引き立てられる暗がりの物語。不穏、無惨、かすれた酒の香りのような哀しさが、そこに幽かな像をむすぶ。あなたが見るのは、どんな物語でしょうか。
普段目にする事務的な文章とは別世界の言葉の表現というか、作者殿の感性に浸るように読むのがいいのかな。
詩集と言うことですが、よく読んでみると、短歌になっていて、短歌集だと気付く仕掛けになっています。全体的に耽美が薫り立つのですが、ほどよいエロティシズムで、詩の深みを、短歌の深みを、命の深みを思い出させてくれます。ありきたりな詩に飽きたなら、本作を是非ご覧下さい。お気に入りの1首と出会えるはずです。【レビューコンテスト応募】
もっと見る