概要
怖いから助けない、そんなの、私「たち」は許せない
夜の見星ヶ丘。
ここに、何かを置いてきた気がした。
けれど、それが何だったのか思い出せない。
スマートフォンには、親友からのメッセージだけが残っている。
『昨日、ありがとね』
昨日。
たしかに、昨日の夜、私はここにいたんだろう。
なのに、その記憶だけがない。
どうか、私たちを助けてください。
気付けば、そんな言葉が口から零れていた。
頬を伝う涙の理由さえ、私には思い出せなかった。
それでも、ここで背を向けてはいけないことだけは、なぜか知っていた。
ここに、何かを置いてきた気がした。
けれど、それが何だったのか思い出せない。
スマートフォンには、親友からのメッセージだけが残っている。
『昨日、ありがとね』
昨日。
たしかに、昨日の夜、私はここにいたんだろう。
なのに、その記憶だけがない。
どうか、私たちを助けてください。
気付けば、そんな言葉が口から零れていた。
頬を伝う涙の理由さえ、私には思い出せなかった。
それでも、ここで背を向けてはいけないことだけは、なぜか知っていた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~忘れているはずなのに、忘れてはいけない記憶 ~
何でもない日常の中に、ふっと差し込まれる違和感の描き方が秀逸でした。親友からの「昨日、ありがとね」という一言だけが残り、自分が何をしたのか、なぜ涙を流していたのかがわからないこの“記憶が抜け落ちている”という設定が、最初から読者をじわじわと不安にさせてくれます。
奈月と奏の何気ない学校生活が丁寧に描かれているからこそ、夜の見星ヶ丘という異界的な場所とのコントラストが効いていて、現実の輪郭が少しずつ歪んでいく感覚を味わえます。「怖いから助けない、そんなの私たちは許せない」という芯の通った台詞も、単なる怪異譚に終わらせない強さを感じさせます。
全24話というボリュームの中で、少女たちが何を見…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現実と異界が静かに交差する、願いと記憶の物語
この作品は、ごく普通の高校生活のすぐ横に、見星ヶ丘という異界のような場所が静かに横たわっているところが魅力の物語だと思います。
序盤は、奈月と奏の会話や学校生活が自然に描かれており、青春ものとしても読みやすい空気があります。だからこそ、二人が夜の見星ヶ丘へ向かい、同じ場所へ戻ってしまう場面から、現実の輪郭が少しずつ歪んでいく感覚が印象的でした。
また、翌朝になると確かにそこにいたはずの記憶だけが抜け落ち、日常そのものは何事もなかったように続いていきます。友人との距離感や、御守り、事情を知っていそうな人物たちの存在も含めて、現実の中に別の理が入り込んでいるような不穏さがあります。
単なる…続きを読む